危険なアイツと同居生活【番外編】






帰り道、いつものように手を繋いで歩いた。

街灯の光が、あたしたちをぼんやり照らしている。

そんな中、



「俺もまた、ライブしたくなっちゃうな」



蒼は言う。





「だけど、今はだめ。

生半可な気持ちでライブしちゃ駄目なんだ。

支えてくれるスタッフもいるんだから。

……だから、時が熟すまで待たないとね」



「うん、楽しみにしてる」




そう言ったあたしを、蒼はやっぱり太陽みたいな笑顔で見た。

その笑顔を見ると、ぽかぽかと胸が熱くなるのだった。


< 50 / 169 >

この作品をシェア

pagetop