危険なアイツと同居生活【番外編】








公園には、あたしたち意外にもカップルがたくさんいた。

それぞれ身を寄せ、幸せそうに空を眺めている。

そんなカップルたちに倣い、あたしたちも空を眺める。





東京の夜空は思いの外明るい。



だけど……





「あっ、見えた!」




あたしたちの頭上を、小さな星が流れていく。

小さくて消えそうな光だけど、一生懸命輝いていた。






「唯ちゃんは、流れ星に何をお願いするの?」



蒼の言葉に、



「秘密」



思わず言ってしまう。




だって、あたしの今一番の願いは……

ずっと蒼といられるようにということだから。

ずっとこうやって蒼の隣にいたいんだ。







そして、



「えーっ!意地悪ぅ」



子供みたいに口を尖らせる蒼が大好きだ。



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