危険なアイツと同居生活【番外編】
その中には、二つのそれが入っていた。
一つはまるで虹色かと思うほどの派手派手なもので、もう一つは落ち着いた黒色のもの。
だけど……
「うわ……Fだ」
蒼は顔を歪め……あたしは思わず笑っていた。
優弥さんが蒼に送ったもの。
それは、ネクタイだった。
派手派手のネクタイと、黒色だが「F」の文字が無数に入っているネクタイ。
「これ、両方ともギャグ?」
慎吾が泣きそうな顔で笑っている。
「相変わらずセンスがいいなぁ」
わざとらしく賢一が言う。
「こんなの使えないよぉ!」