危険なアイツと同居生活【番外編】
不意に、近くのスーツの女子たちが悲鳴を上げた。
思わずどきりとする。
こんなところに、Fの碧がいるから?
そう思ったが……
「はっ……ハルさん、本物ですか?」
女子の悲鳴に近い声が聞こえてくる。
「いつも雑誌で見てます!ファンです!!」
女子たちは、とある男性を取り囲んでいた。
すらっと背が高く、モデルのよう。
お洒落な服に、バッチリ整ったアッシュの髪。
形のいい眉に、大きな瞳。
「ハル、人気だよね~」
蒼はぼんやりハルを眺めながら言った。