TIMELEAP2
「なんで、泣いてんの?」

ハッとした。そうだった…!私…プチ家出中だったと。

「いや…ないて…なんか…ないです」

「泣いてるだろ」

なんでだろう。

あずまさんを見ると…落ち着く。それで、なんか。涙が溢れてきちゃう。

止まってよ…止まってよ涙なんか。

泣きたくないのに…!

「ハイ」

そう言って差し出されたのは薄緑色のクローバーの刺繍が入った可愛らしいものだった。

「ありがとうございます」

ポンポンと涙を拭かせてもらう。




















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