帝都の剣
剣聖少女
自然に囲まれた大自然。そんな景色を見ながらその娘は歩いていた。

その娘、髪は黒髪で肩まで伸ばしており、身長は150センチ程であるが背に野太刀を背負って歩いている。

服装もこの大正時代では・・・いや、いつの時代でも珍しい巫女装束である。

誰もが必然的にどこかの神社の娘だと思っていた。しかし、それにしてもを90センチもする太刀を背負って普通に歩いているところを見るとこの娘、相当修行を積んでいるのが分かる。

ちなみに野太刀とは90センチ以上の太刀の事で大太刀は150センチ程の物である。野太刀は戦場で使うのを前提とした武器で、大太刀は単純に長大な太刀の事をいう。

そんな武器を持っている女の子を見掛けると、みんな不思議そうに見る。

娘はしばらく歩くと、少し疲れたのか休憩をする。

「ふぅ・・・先はまだまだか。しかし、アレだな。ここは自然が豊かで良い!帝都なんかより断然良い!」

・・・っと思わず大声を出してしまった。

娘は少し恥ずかしそうな顔をしながら周りをキョロキョロと見渡す。

・・・よし!誰にも見られていない。良かった・・・独り言を聞かれるのって結構恥ずかしいし、聞かれたら気まずくなるんだよな・・・。

「まあ、でも本当にここは良いよ。帝都の馬鹿みたいな自然破壊が進んでなくて。」

娘は少し笑う。

「とりあえず、次の任務の地『函館』までまだまだ先だ。のんびり行くとするか」

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