帝都の剣
「う、うおお!!」

5人のサーベルを持った敵があたしに襲い掛かってくる。さすがに5人いっぺんに襲ってきたら手加減が出来ない。だから、あたしは少しだけ本気を出してみた。

一瞬・・・ほんの一瞬だけ太刀で敵のサーベルを弾いて見せた。

ガシャーンという音が聞こえて目の前にいた敵はサーベルを落とした。

「ぐ、ぐわぁぁ!!!」

部下の悲痛な叫びが汽車中に響き渡る。よく見てみたら部下の指五本が落ちていた。さっき、サーベルを弾いた時に敵の指も斬ってしまったようだ。

「な、なんだね!さっきの技は!」

「別に?あたしはただ、サーベルとやらを弾いただけだ。ただ、お前らが5人いっぺんに掛かってくるから指も斬ってしまったじゃないか。」

「いてぇぇよおぉぉようう!!」

部下の手からは血がドクドク流れている。

「おい、血止めしないと出血多量で死ぬぞ?おい、エドモンド、部下なら助けてやったらどうだ?」

「ふざけるなね!こんな馬鹿1人助けるぐらいならお前を殺してやるね!」

「エドモンドさん助けてぐでよょぉぉ!死にたくないいいぃぃ!!!」

涙声で訴えかける部下にエドモンドは戸惑う。しかし、エドモンドは手にしたサーベルで部下の胸を刺した。
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