帝都の剣
敵はサーベルであたしを斬ろうと襲い掛かってくるが、あたしはそれをヒラリと避けて、敵の目を斬りつける。

そう、目にズバッと斬りつける。すると敵は目から血を出して目を押さえる。

「グァ・・・目がぁ目がぁ!!」

「安心しろ、片目だけは見えるぞ。それに早めに治療さえすれば両目とも助かるぞ。さあ、さっさとどけろ!」

すると今度はもう1人の敵があたしに斬り掛かってきた為、あたしは見せしめに殺意のある剣撃を見せてあげた。

殺意のある剣撃・・・それは相手の急所を強烈な殺気を放って攻撃することである。こうすることによって、敵は本能で恐怖を感じるのだ。

「グァぁ!!いってぇぇよぉ!」



敵の悲痛な叫びが汽車に響き渡る。

あたしは敵の左肩に深く斬りつけてやった。左肩を斬りつけたのは理由がある。

まず、左は心臓がある。最初、わざと心臓狙って斬り掛かったが、途中で狙いを肩に変えた。

心臓を狙われたとき、敵は本能で死を感じたはずだ。本能で絶望と恐怖を感じたはずだ。

「お前たちはさっさとどけろ!お前たちじゃあ、あたしに勝てる訳がない!まだやると言うのなら本気で殺すぞ?」

その言葉に敵は冷や汗を流す。

そして、その瞬間に「ズバババぁ」という音が聞こえた為、あたしは物陰に隠れた。
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