フリーター16歳 〜普通のJK諦めました〜
入店
君たちだね、体験入店の子は。



大柄で、スーツをびしっと決めた、髭の生えた30代くらいの男性が、にこやかに私たちを迎え入れてくれた。


近藤と名乗るその男はこの店のオーナーらしい。



カフェ♡ぷりんあらもーど♡


ビルの横に、縦に掲示板がそう下がっている。ぷりんあらもーどはカフェと偽りながらJKリフレを経営してる。


初めてのお客様、女性のお客様には、まずはカフェのメニューを出す。


コーヒー500円 パンケーキ1000円

どれもあたりざわりの無い内容だ。

女性のお客様にはこれで帰ってもらう。

ぼったくりでもなんでもない、ただのあたりざわりのないカフェとしてその女性の頭の中で終わる。


男性のお客様にはここからだ。


お店の女の子が話しかけに行く。


どこから来たんですか〜?


今日これから行くところあるんですか?


とびっきり愛想よく、友達のように。


ここからが本番だ。


これ、受け取って?♡


可愛い便箋に書かれたメモ差し出す。


お話 5分 無料♡


ね、私と話さない?♡


別室に連れていく。


ここでやっと、リフレのメニューを差し出すのだ。




肩もみ 30分 2500円 30分〜延長料同額

全身リフレ 60分 10000円
120分 25000円

腕枕 する 10分 1000円
される10分 3000円

膝枕 する 10分 1500円
される10分 3500円

.
.
.


ズラーーーっとメニュー料金が書かれている。この時点で客はどんなお店かあらかた理解しているはずだ。


メモを渡した女の子は、実は嬢ではなく受付の子で、そこから嬢に回すスタイルだ。この受付の子はオーナーの後輩と聞いた。


エプロン姿の良く似合う、小柄で黒髪ロングの可愛らしい女の子だ。


よろしくね。


そう声をかけてくれた。


私達の、人生が狂う瞬間だった。
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