【企&短】だから、ボクを愛してよ。


そこには、思わず顔がニヤケてしまう言葉が。



鳴海くんを見れば、彼は耳まで真っ赤にしている。

ツンデレな彼は、きっとこの言葉を改めて伝えるのに勇気が要っただろう。



「......ただ、人間として言わないのはどうかと思っただけなんだからね!」



再び紙に視線を落とす。

そこにはこう書かれていた。



〝おはよう〟



私が朝、鳴海くんにした挨拶の返事。



私でも気にしていなかった。

なのに、鳴海くんはずっと気にしていたかと思うと胸が締め付けられる。



「ふふっ」



可笑しいな。

鳴海くんの赤面が移ったのかな。

私まで赤くなってしまう。



「う、自惚れないでよね!!ただ、このままだと北山さんが可愛そうだなって思っただけなんだから!」



「ふふっ、ありがとう」



鳴海くんの可愛さに免じて、そうゆうことにしといてあげる。

< 12 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop