【企&短】だから、ボクを愛してよ。


「おいコラ!そこ煩いぞ!!静かにしないなら出ていけ」



騒いでいたのが先生にバレ、私達はまとめて怒られてしまった。



なのに、私の気持ちは晴れやかで。

落ち込む要素なんてなくて。



私達は顔を合わせ微笑み。



「「すみません...」」



と謝った。



それがどこか歯痒くて、私は暫く鳴海くんの方を向けなかった。



授業が再開されても、私は全く授業内容なんて入ってこず。

鳴海くんとの会話を思い出してはニヤけてばかり。



お陰様で、授業の最後に行った小テストでは散々な結果に。

けれどそれは私だけではなく、鳴海くんも同じだったらしく...



私達は放課後呼び出しをくらってしまった。



***



「はーあ。北山さんのせいで面倒くさいことになっちゃった。帰りたーい」



放課後になれば、鳴海くんはいつもどおりに。



「よく言うよ。鳴海くんがさっさと私に挨拶していれば、こんなことにはならなかったんですけど」



どこかの誰かさんのお陰で、放課後居残りだよ。

< 13 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop