【企&短】だから、ボクを愛してよ。
私は恥ずかしさを隠すために必死に机の上を片付けた──
「どうだー?」
大分片付けが終わった時、先生が私達の様子を見にやって来た。
「あっ、そうだ。その棚の上にあるやつちょっと取ってくれないか」
そう言われ棚の上を見れば、中位の箱が1つ。
「分かりました」
きっと鳴海くんには届かない高さ。
私はその荷物を取ろうと棚に向かっていけば、鳴海くんがどこからか棒を持ってきた。
は??まさか!?!
目の前で必死に棒で箱を突っつく鳴海くんの姿が視界に入る。
いやいやいや。
幾ら何でも無理があるよ。
「鳴海くん良いよ。私が取るから」
「は?」
いや、は?じゃなくて。
「私が取った方が早いから」
「バカにしないでよね!」
鳴海くんは私を睨めば、必死に何度も箱を突っついた。