【企&短】だから、ボクを愛してよ。


「......さ、さっきの...本当だから」



やっぱり、夢じゃないんだ。



鳴海くんは私の方を向き瞳を真っ直ぐ見つめてきた。

彼の顔は真っ赤で、凄く可愛いと思ってしまう。



「......ボクは、背も低いし。ワガママだし。負けず嫌いだし。捻くれてるし。素直じゃないけど」



「あっ、自覚あるんだ」



「う、煩い!!黙って人の話聞きさいよね!!」



「はーい」



鳴海くんは1ど深呼吸をして、再び話し出した。



「でも......ボクは誰よりも北山さんのことを笑顔にする自信あるよ」



そんなこと、面と向かって言われると私まで恥ずかしくなってしまう。



「だから、ボクを愛してよ」



鳴海くんは泣きそうになりながら、私に言葉を告げた。



それは、鳴海くんらしい。

少し上からの、でも可愛さがたっぷりと含まれた言葉。



「ふふっ」



鳴海くんの可愛さに思わず笑みがこぼれてしまう。



「笑うのなし!!!」

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