【企&短】だから、ボクを愛してよ。


鳴海くんの隣の席になって2日目。



「おはよう」



普通にクラスメイトだし、隣の席だから挨拶をしただけなのに。

鳴海くんは私の姿を見て、眉を顰め不機嫌顔をしている。

だが...

口元はなんだかニヤニヤしていて緩んでる。



そして。



「うわー。今日から北山さんの隣とか、最悪。ボク、くじ運良すぎー」



嫌がられているのか、嬉しがられてるのか分からないごちゃ混ぜの言葉。



「......」



「あっ、えっと、違う!違う!!くじ運悪すぎの間違いだから。勘違いしないでよね!!勘違いしたら、もう一生口効かないからね!!」



「大丈夫、勘違いなんて100000%しないから。安心して」



「えっ、いや。1%ぐらいは......その......」



なにをごにょごにょ言ってるの。



「何言ってるのか、聞こえないんだけど」



「あーもう!!1%ぐらい...いや、20%ぐらいは勘違いしても良いって言ってるの!」



そう言った鳴海くんの顔はほんのり赤い。



てか...



「それでも半数超えないんだ」



1%からの20%って。

残りの80%は嫌だということね。

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