「 好 き だ よ 」
宇多くんの好きな人



「───放課後、裏庭に来てもらっていい?」



2週間前、知らない男の子に突然呼び出された私は、初めての経験に心臓バクバク、かき鳴らしていた。


言葉のとおり、放課後になって裏庭に向かうと、


その男の子は既に待っていて、


そして、すこし震えた声で丁寧に自己紹介をしたあと、



「白石さんが、好きです」



まっすぐ目を逸らさないで、


私のことを好きだと言った。





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