「 好 き だ よ 」





「ほら、差し入れ持っていこ!」

「先輩喜んでくれますように〜〜」



そして練習試合が終わるなり、部員の元へと駆け寄る大勢のギャラリーを目で追っていると、

「こっからが本番だよ」

とあっこが目をきらんと光らせた。




「進藤先輩、今日もかっこよかったです〜!」

「これスポドリなんでよかったら!」

「進藤くんタオル使って〜!」



賑わい始めるほうへ目を向けると、既に大勢の女の子から囲まれている、圧倒的人気の進藤先輩の姿。


そんな光景を、ほかの部員たちが慣れた目つきで流すように見ていて、つまんなさそうにぞろぞろ部室へと向かいだす。



「ありがとう。マジで嬉しい」



進藤先輩の眩しい笑顔に、周りのギャラリー、ノックアウト。

みんな頬を真っ赤に染めて、本人いるのに「好き〜…」とか「抱かれてぇ……」とか気持ち漏れててギョッとする。


< 28 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop