「 好 き だ よ 」

どこか残念そうに口を尖らせたあっこ。


いつもあっこの恋バナ聞き専だから、ちょっとくすぐったい気持ちになる。




「じゃあ、もうほんとに脈ナシだ」

「? なにが?」

「宇多くん」

「……今後好きになる可能性が、ってこと?」

「そ」

「ない、……だろうなぁ」



考えるより先に、そう言葉がこぼれ落ちる。



「ほんとにタイプじゃないんだね」

「タイプ……。 どうなんだろう。 けど、喋っててドキドキしないし、そうなんだと思う」

「うっわ辛辣〜。 宇多くんこんなの聞いたら泣いちゃうかもね」


「───俺がどうかした?」



……えっ。



聞こえた声に、心臓ぎゅんって、縮こまった。



< 37 / 37 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:5

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

バイ・アンド・バイ
間宮/著

総文字数/2,320

恋愛(キケン・ダーク)6ページ

表紙を見る
終始不 -シュウシフ-
間宮/著

総文字数/8,250

恋愛(その他)22ページ

表紙を見る
染 光 ハナビ
間宮/著

総文字数/2,879

恋愛(純愛)12ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop