好きになってはいけない人
授業は終わり 私は先輩を教室で待っていた。
授業終わりに先輩が私の教室まで迎えに来るって約束だったけど
チナツ先輩はなかなか現れない。
「カレーンまた明日ね。」
「うん。またね。」
そんな中 教室内からクラスメイトはどんどん減っていき。
ついにはトラと2人っきりの状態になってしまったのだ。
やばい。嫌だ。
「なぁ。」
後ろからトラが声をかける。
またビクッと肩が跳ねたのが分かる。
「そんな怖がるなよ。」
後ろは振り向かなくても トラが近づいているのが足音で分かる。
今は話したくない。
「私チナツ先輩のとこで待ち合わせしてるんだった!!
トラもあんまりバイト遅れないようにしてよ。
じゃ、私行くから。」
咄嗟にそんな嘘が口から溢れて。
教室を出ようとする。
「おぃ!」
そんなトラの声と同時に。