ウサギ系幼なじみの溺愛事情【完】
僕は一瞬だけ先輩のほうを見て、睨みを利かせた。





「それを決めるのは、なずなちゃんだけどね」





先輩は余裕そうな笑みを浮かべ、僕を見ていた。





ムカッ





ほんとにこの人ムカつくんだけど。





嫌い。大っ嫌いだよ。





これ以上、この場にいる理由もなかったため、僕はベンチから立ち上がった。





「僕、先に帰ります」


「そうだね、今日は来栖くんも付き合ってくれてありがとう」





先輩はにこやかな顔で僕を見送った。





この人は…ナゾ。





何考えてるのか分かんないや。





僕は軽く会釈だけすると公園を離れたのだった。
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