ウサギ系幼なじみの溺愛事情【完】
「蓮っ!?」





「え、なずなちゃん?」





和葉ちゃんの声など無視して、私は急いで蓮のもとへと向かっていた。





「蓮!!」


「あ、なっちゃん」


「それ、どうしたの…!?」





蓮は額をタオルで押さえ、両脇で女の子が支えてくれているようだった。





近くで見ると、頬や鼻の辺りにも擦り傷のようなものがあり、ただ事ではなかった。





こんなケガなんかして…一体なにがあったの!?





廊下にはそんな蓮を心配してか、女の子たちが沢山集まっていた。





「あ~ちょっと転んだだけ」





そう言って蓮は、小さく笑っていた。
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