ウサギ系幼なじみの溺愛事情【完】
「なっちゃんに保健室まで送ってもらう」





「「ええええっ!!」」





周りにいた女の子たちの悲鳴に似た叫び声が上がった。





えっ…?


い、今…なんて…?





対する私は目をパチパチとさせ、ポカーンとした様子で蓮を見ていた。





「いこ?」





蓮はするっと女の子たちから離れると、私の手を握ってきたのだった。





その瞬間、再び女の子たちの悲鳴が上がったのは言うまでもない。





「ちょ、蓮!待ってよ!」





蓮は周りのことなど一切見向きもせず、私の手を引っ張って歩き出したのだった。





あ~…絶対これ、やばい。


女の子たちの嫉妬やら怒りやら、不満の声が嫌でも耳に入ってきた。





はぁ…面倒なことにならないといいけど。





そして蓮に引っ張られるがまま、保健室へと連れて来られたのだった。
< 133 / 241 >

この作品をシェア

pagetop