ウサギ系幼なじみの溺愛事情【完】
そう言うと蓮はやっと終わったと、安堵の息を吐いていた。





「ていうか、なにがあったの?」





戸棚にものを片付けながら聞いた。





蓮は後ろでなにかやっているようだったが、特に気に止めなかった。





「ん~普通に、購買でご飯買ってたら、色んな人にもみくちゃにされて転んだ」


「そうなんだ…」





蓮も色々あるんだね、と少し同情してしまっていた。





「よしっ、それじゃ傷の手当も終わったし、戻ろっか!…って、なにやってるの?」





振り返ると、蓮は白衣を身に纏い、医者っぽいポーズを決めていた。





「どう?似合ってる?」


「似合ってるじゃなくて、勝手に着ちゃだめでしょ!」





後ろで何かやってるとは思ってたけど、白衣を探してたなんて…





満足そうな表情を浮かべる蓮に、冷たい目線を送っていた。
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