ウサギ系幼なじみの溺愛事情【完】
「え~だって、ご褒美くれる約束じゃん」





蓮は不満げに口を尖らせていた。





確かにご褒美あげる約束はしたけど…





こんな人のたくさんいるところで、そんなこと言わなくてもいいじゃんっ!





蓮には羞恥心ってものがないわけっ!?


おかげで私は朝から、変に注目されちゃったじゃないっ





ここで痴話げんかをすると、余計目立ちそうだったため、私は背伸びをして蓮の耳元で小さく囁いた。





「ご褒美はあとであげるから、今はまだ我慢して?」





きっと蓮のことだからご褒美上げないなんて言うと怒るだろうし、この場を収めるにはこれが一番いい方法だきっと。





そして私の読み通り、蓮は満足気に笑顔を零し「分かったっ」と納得してくれたようだった。
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