ウサギ系幼なじみの溺愛事情【完】

「ふっふっふ。実は、物凄く怖い映画らしいよ。楽しみだねなっちゃん」





「え…」





だ、騙された…





蓮の言葉に今すぐにでも部屋から立ち去ろうとした。





しかし…





「なっちゃん、逃がさないよ？」





「蓮…」





いつもの笑顔を浮かべた蓮に、しっかりと手を握られてしまって、逃げるに逃げられない状況になってしまった。





終わった…私…





そしていよいよ映画が始まり、私は覚悟を決めた。





大丈夫…きっと、大丈夫…！





隣に座る蓮の手をギュッと握りしめ、画面を必死に観た。