ウサギ系幼なじみの溺愛事情【完】
でも私、そういうの興味ないからなぁ。





今まで好きな人すら、出来たことないのに…





「和葉ちゃんは、どこに入るか決めたの?」


「私は吹奏楽部か料理部で迷ってるんだ」


「そうなんだっ部活見学には行った?」





この学校には部活に入る前に、必ずその部活の見学に行かなければならないというルールがあるらしい。





先輩たちが校門付近で毎朝必死になって、新入部員獲得のために部活見学の案内をしていた。





元々入る気が全くなかったため、何の部活があるのかさえ知らなかった。





「まだ行ってないんだ~…今日の放課後にでも行こうかなって思ってたんだけど、よかったらなずなちゃんも一緒に行ってみない?」


「えっ私?」


「うん!一人だと寂しいし、だから一緒についてきてよ!」





部活見学へ行くのはいいけど、興味もない人間が期待させるようなことしちゃっていいのかな。





でも、和葉ちゃんがこんなにもお願いしてるし…





私は、うーんと頭を悩ませた。
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