ウサギ系幼なじみの溺愛事情【完】
そもそも誰かを好きになるって感覚がよく分かんないし。





渉先輩みたいにあんな胸が高まるような人を見たのも初めてだし。





「それに、もう関わることもないだろうから、胸の内に憧れとしてしまっておくよ」


「じゃあ、モデルやらないの?」


「そうだね~…流石に私なんかをコンクール用の写真にされるのは荷が重いっていうか、なんていうか…」





先輩には申し訳ないけどやっぱ断ろう。





私じゃお役に立てないし、他にいい人がいるはずだから。





「そっか。なっちゃんが決めたことならそれでいいと思う」


「うんっありがと蓮」





蓮にそう言われ少し安心した。





明日ちゃんと先輩に断ろう。





私じゃモデルは出来ませんって。





そんな話をしているといつの間にか家の前まで来ていた。





「今日は長い間、待たせちゃってごめんね?」


「いいよ平気」


「ありがと。じゃ、またね」


「うん、おやすみぃ~」





お互い手を振りながら、それぞれの家へと入っていた。
< 54 / 241 >

この作品をシェア

pagetop