新人をナメめてはイケません![番外編あり]
「キスしてい?」
「ヒョ!!?」
また大きく開かれる瞳から困惑と拒否がみられる。
「強引が好きなくせに?」
「~~~っ!」
「ふ、冗談だよ」
手を離し、距離を置く。
美紅に真っ赤な顔で睨まれ、その場を離れていく後ろ姿を目で追った。
恐ろしいな、無自覚って。
あと天然?
いや、バカ?
失礼だな、彼女なのにこんなこと思ってるあたりな。
さて、今日は何して過ごそうか。
これでも久しぶりの美紅との時間なんだ。
昨日まではお互いのプライベートを優先していた。
とはいっても、俺は特に予定を立てていなかったから変わらず家でゴロゴロ。
外出はコンビニくらいだ。
一方、美紅は友人と小旅行へ行ってきたんだと。
その帰りは俺ん家へ直行して、現在。
なんかさ、同棲してるみたいで実際のとこ理性保つの大変なんだけど。
起きれば隣に美紅(ちゃんと服は着てる)。
意外にも料理がうまくて(そこは完全にナメてた)、俺ん家に美紅がいるだけで世界が変わった気がしてる。
まさかこんなにハマるとは思わなかったよな~。