【短編集】恋の花咲かせてみませんか?

2人で合掌。


「「いただきます。」」




あぁ………。

甘いフレンチトーストに癒されていく。


(…ちくしょうっ。先輩のバカ野郎。)


暫く黙って食べていたけれど、


「で?先輩と別れたんだよな?昨日のお前凄かったぞ。親父も引いてた。」


昨夜の事を思い出しながら笑っている。



「荒れてたよね…?いまいち覚えてないんだけどさ。…私、何話してた?」


恐る恐る聞いてみる。


「『私の初恋返せー!7股とかクズだー!』とか。あ、『でもイケメンなんだよー!』とも叫んでた。」


「…それ以外は何かあった?てか、何で私あんたの部屋で寝てたわけ?」


「散々愚痴って、親父の酒のつまみ横取りして、勝手にオレの部屋に行って、勝手にオレの部屋着着て、勝手に爆睡しただけ。」


「ごめんなさい。」


これはもう、素直に謝る他ない。



「いーよ。だけど、オレの前だけな。他の男だと危ないから。」




…………。



何だか今、キュンッとした。


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