【短編集】恋の花咲かせてみませんか?
彼女はフリーズ。
イマイチ状況に付いて来れていない。
「何それ…っ。バカみたい。」
マネージャーは席を立ち、食堂から出て行った。
ポンポンと後ろから彼女の頭を撫でる彼。
「ごめんね?マネージャーも悪気があった訳じゃないから許してやって。お友達もごめんね?」
「あ、はい。」
未だにフリーズしてる彼女。顔が真っ赤だ。
「…じゃぁ、また。」
彼が立ち去ろうとしたので、フリーズしている彼女を揺さぶる。
「良いの??ちゃんと言わないと!」
彼女は私の声に反応すると、スクっと立ち上がった。
「私、行ってくる!」
彼は友達が待っている席に戻っていた。
彼女は彼に向かって一直線。
彼の前に立つと
「好きですっ。」
わぁっと周りから声が上がる。
おい…。天然ちゃん。
私、『ちゃんと言わないと。』って言ったけど。
『お礼』を言わないとって意味だったのに。