【短編集】恋の花咲かせてみませんか?
実行委員の話に、私まで思わず笑ってしまった。


「ありがとう!実は内心焦ってたから嬉しい!」

「ううん。あいつも喜ぶと思うし。」


何だかニヤリと怪しい笑みを浮かべる実行委員。

不思議に思いながらも、学ランが確保出来た事にホッとしていた。


「あ、でも、普段着てる学ランを貸してくれるから、体育祭前日にしか受け取れないんだよね。」

「そうなの?」

「うん。…だけど、その日は私用事があって無理そうなんだ~。連絡先教えるから直接取りに行ってくれないかな?」


えぇっ?!

……正直、ちょっと戸惑うけど、実行委員のお陰で学ラン確保出来るし、仕方ないよね。


「うん。分かったよ。」


そう返事をすると、実行委員は本当に嬉しそうに笑った。

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