年下なアイツ



ビックリのまま食事を終えると,海は私の兄,諭【さとし】の元へ行き,閉じこもった。


私の兄は10歳も年上で,私と海の世話をよくみてくれていた。



『…つまんないじゃん。』



海が兄の所へ行ってしまうと私はいつも,つまらない思いをしてきた。


遊び相手が急にいなくなった時の,寂しさ…?



私は仕方なく,自分の部屋に戻った。

そして,異変に気付く。



『…これ,海のボタン?』



そう。海が通っていた中学の制服のボタンが机の上に置いてあった。






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