年下なアイツ




諭の言葉はこうだった。


海はアメリカへ旅立つ前に両親と兄である諭に,私との結婚を許して欲しいと頼んだ。


でも海の歳では結婚などできない。


だから高校卒業後に私を迎えに来たいと…。


両親が許しても諭は許さなかった。



『お前らみたいな若僧が…
結婚して上手く行くとでも思ってんのか?
結婚したとして…
由菜をどうやって養うつもりなんだ?』



諭に問われた海はこう答えたと言う。



『…親父から,会社を受け継いだら
由菜を迎えに来てもいいですか?』








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