年下なアイツ



『…ウソだ。』


信じらんない。あの海だよ?


そんな風に思ってたなんて…。



…でも。もう遅いよ。



『…お兄ちゃん。もう,遅い。
私,他に彼氏いるんだよ?』


『…そ。お前がそれで良いなら,
もう何も言わねぇから…』


それだけ言い残した諭は,部屋をそっと出て行った。



…今までの,海が私の頭の中を流れる。



海は,大切な…幼馴染みだと思ってた。


そして…これからも,そうだよ。



だって,私は涼の彼女だもん。






< 29 / 161 >

この作品をシェア

pagetop