年下なアイツ



『な…!』


なんてずるい人…!


私がそう言おうと思った時,

海は私より一歩前に出て涼に言った。


『…好きにして下さい。
オレは,レギュラーの座なんかより
由菜の方がずっと大事だ。
…由菜,帰ろ。』



海が私の手を握ったとき,涼はさらに言葉を続けた。



『…なんなら,親父に言って
停学にしてやるよ!』


でも私達はその言葉を無視して,涼の前を去って行った。







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