隣人が世話焼きな件について
突然のことに驚いてカメラを顔から下ろすと降ってきたいつもの優しいキスとは違う噛み付くような貪るような情熱的なキス
「こう…ちゃっ…」
ビックリしてこうちゃんの名を口にして出来た隙間にこうちゃんの舌が侵入してきていとも簡単に絡め取られる
経験値ゼロの私は抵抗もできず、ボーッとしてきた脳みそにバカバカバカと心の中で悪態を付きながら目をギュッと閉じていることしかできない
「ごめん佳香…」
唇を解放し謝るこうちゃんに恐る恐る目を開ける
「香織さんから鍵貰った時に佳香のことよろしくって言われてたから卒業までは待とうと思ってたんだけど、ごめん我慢できそうにない」
苦笑しながらそう言うこうちゃんに突然出てきたお母さんの名前にキョトンとする
「お兄ちゃんとしてよろしくって言われてるのに手出しちゃうのもなぁなんて…2年もよく我慢したよね」
ヒョイと抱き上げられ、急に宙に浮いたことに反射的にこうちゃんにしがみつく
こ…これは!
お姫様抱っことかいうやつー!
そのまま2階の私の部屋へ向かうこうちゃんは爽やか系イケメンで細身なんだと思っていたけど、意外にも筋肉ついてんだな…とかパニックを起こしている脳みそで呑気なことを考えていたらいつの間にか私のベッドに降ろされていた
首から外されたカメラは床に置かれ、再び降ってきた甘いキスに柔らかい唇にトロンとしているうちに私を包んでいた服も剥ぎ取られ、こうちゃんの手と唇は徐々に下へと移動していく