マーメイドはホテル王子に恋をする?!
今夜だけだとしてもいいから溺れたい。
この恋に全身全霊を傾けたい。
社長が私のことを少しでも覚えていてくれるように。
この次もまた有るようにーーー
「もっと…抱いて…」
おねだりなんて恥ずかしいけれど思いきって願った。
社長は私の願いを聞き入れて明け方まで私の体を愛し続けてくれた。
部屋の中が白み始めて、疲れきったように眠りについた。
目が覚めると部屋の中はすっかり明るくなっていて、社長の姿は既にない。
ぼうっとしたままベッドサイドを見れば、メモに走り書きがしてあった。
『今日は休んでいい。服を置いておくから家で休養するように』
カウチソファの肘掛に昨日着ていた服が置いてあった。
それを握り締めて、夢の時間が終わったんだ…と落ち込んだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
沈んだ気持ちのまま家に帰ると、我が家では沢山のお客様(近所のおばさん連中)が集まっていて、朝刊の地方欄に私が子供を助けた記事が載っていたらしく、話を聞こうと待ち構えていた。
「マーメイドちゃん凄いじゃない」
「表彰状ものだよ。これは」
「子供の親から礼金とか貰えるんじゃないの?」
「菓子折り一つじゃ駄目よねぇ?!」
居間に集まった人達の顔を眺め、つくづく平和だなぁ…と怒る気力もなく顔をひきつらせた。
この恋に全身全霊を傾けたい。
社長が私のことを少しでも覚えていてくれるように。
この次もまた有るようにーーー
「もっと…抱いて…」
おねだりなんて恥ずかしいけれど思いきって願った。
社長は私の願いを聞き入れて明け方まで私の体を愛し続けてくれた。
部屋の中が白み始めて、疲れきったように眠りについた。
目が覚めると部屋の中はすっかり明るくなっていて、社長の姿は既にない。
ぼうっとしたままベッドサイドを見れば、メモに走り書きがしてあった。
『今日は休んでいい。服を置いておくから家で休養するように』
カウチソファの肘掛に昨日着ていた服が置いてあった。
それを握り締めて、夢の時間が終わったんだ…と落ち込んだ。
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沈んだ気持ちのまま家に帰ると、我が家では沢山のお客様(近所のおばさん連中)が集まっていて、朝刊の地方欄に私が子供を助けた記事が載っていたらしく、話を聞こうと待ち構えていた。
「マーメイドちゃん凄いじゃない」
「表彰状ものだよ。これは」
「子供の親から礼金とか貰えるんじゃないの?」
「菓子折り一つじゃ駄目よねぇ?!」
居間に集まった人達の顔を眺め、つくづく平和だなぁ…と怒る気力もなく顔をひきつらせた。