マーメイドはホテル王子に恋をする?!
二度と手の届かない人になってしまったと思いショックも感じたけれど、どうも違うみたいだ。
これから話すと言ってくれた内容をしっかりとよく聴こう。
胸の奥で受け止めて理解出来たら、今度こそ自分の温めてきた想いを話そう。
「……そう言えばさっき、ビーチで何かを聞いたような…」
興奮して拒否し続けていたから信じられなかったけれど、社長は私に「好きになっていたのは俺だけだったのか…」と、嘆いたような気がする……。
「えっ……まさか……本当に?」
改めて胸の鼓動が高く鳴った。
ドキドキと速くなる心臓の音に、落ち着け…とばかりにぎゅっと胸の前で手を握ったーーー。
社長は集まってきた社員達に、前のホテルでの仕事は済んだと話し、良からぬデマがネット内で徘徊しているようだが、自分のことではないから安心しておけと通告した。
「結婚はしてないんですか?」と聞くラウンジの女子社員には笑顔を見せ、「していないが恋人はいる」と先手を打った。
嘆くような声を外で聞いていると、岩瀬さんがカードキーを持ってやって来てーー
「潤也様がスイートルームで待っておくように…と言っておりました」
目をパチパチと瞬かせる私に微笑み、「頼みます」とカードキーを手の中に落とす。
「は…はい」
これから話すと言ってくれた内容をしっかりとよく聴こう。
胸の奥で受け止めて理解出来たら、今度こそ自分の温めてきた想いを話そう。
「……そう言えばさっき、ビーチで何かを聞いたような…」
興奮して拒否し続けていたから信じられなかったけれど、社長は私に「好きになっていたのは俺だけだったのか…」と、嘆いたような気がする……。
「えっ……まさか……本当に?」
改めて胸の鼓動が高く鳴った。
ドキドキと速くなる心臓の音に、落ち着け…とばかりにぎゅっと胸の前で手を握ったーーー。
社長は集まってきた社員達に、前のホテルでの仕事は済んだと話し、良からぬデマがネット内で徘徊しているようだが、自分のことではないから安心しておけと通告した。
「結婚はしてないんですか?」と聞くラウンジの女子社員には笑顔を見せ、「していないが恋人はいる」と先手を打った。
嘆くような声を外で聞いていると、岩瀬さんがカードキーを持ってやって来てーー
「潤也様がスイートルームで待っておくように…と言っておりました」
目をパチパチと瞬かせる私に微笑み、「頼みます」とカードキーを手の中に落とす。
「は…はい」