マーメイドはホテル王子に恋をする?!
そんな海岸沿いに建ったホテルの駐車場に車を停め、潮風に髪を乱されながら建物内に入った。
石畳の敷かれた玄関アプローチを潜り抜けて奥へ入ると、目の前にはブルーの海が広がるガラス張りのラウンジがある。
席から直接海を眺められるように造られているらしく、昼間は喫茶コーナーとしても開設されている。
(ふぅん)
薄い感動を胸にフロントへ向かう。
カウンターには白髪の割にはダンディっぽく見えるおじさんが立っていて、「いらっしゃいませ」とバリトンボイスで迎えてくれた。
「大川様と面会の約束をしております、橋本と申しますが」
ドッキン、ドッキンと胸の音を最大限にしながら声を発すると、白髪のおじさんは「はい、私が大川です」と名乗った。
「話は松本から伺っております。どうぞ、中に入って話しましょう」
フロントの奥にある小さな応接室に通され、社長も呼んできますから…と言われた。
社長と言うからには何処か素敵な感じの人かと思って期待したが、やって来たのはまたしてもおじさんでガッカリ。
「君のように若くてフレッシュな人材を探してたんだよ。この辺りは過疎化が進んでいて、若い人材が少なくてね」
明日からでも来ていいよ、と言う社長さんの勢いに飲まれつつ、(本当にそんな安直な決め方で雇っていいの〜?)とつい疑いたくなってくる。
石畳の敷かれた玄関アプローチを潜り抜けて奥へ入ると、目の前にはブルーの海が広がるガラス張りのラウンジがある。
席から直接海を眺められるように造られているらしく、昼間は喫茶コーナーとしても開設されている。
(ふぅん)
薄い感動を胸にフロントへ向かう。
カウンターには白髪の割にはダンディっぽく見えるおじさんが立っていて、「いらっしゃいませ」とバリトンボイスで迎えてくれた。
「大川様と面会の約束をしております、橋本と申しますが」
ドッキン、ドッキンと胸の音を最大限にしながら声を発すると、白髪のおじさんは「はい、私が大川です」と名乗った。
「話は松本から伺っております。どうぞ、中に入って話しましょう」
フロントの奥にある小さな応接室に通され、社長も呼んできますから…と言われた。
社長と言うからには何処か素敵な感じの人かと思って期待したが、やって来たのはまたしてもおじさんでガッカリ。
「君のように若くてフレッシュな人材を探してたんだよ。この辺りは過疎化が進んでいて、若い人材が少なくてね」
明日からでも来ていいよ、と言う社長さんの勢いに飲まれつつ、(本当にそんな安直な決め方で雇っていいの〜?)とつい疑いたくなってくる。