マーメイドはホテル王子に恋をする?!
「恋人なのに役職名で呼んでどうする。呼ぶのなら下の名前で呼べよ」
いや、ちょっと待って。
いくら何でもそんなことーー
「め…滅相もありません。私が社長を名前で呼ぶなんて……」
ドキドキとしてくる鼓動を胸に言い返した。
社長は呆れるように息を吐き出し、「だから上司だと思うな」と付け足した。
(ええ〜っ、それはどうしても無理だって……)
だって、社長はイケメン過ぎるもの。
この田舎にはこんな人いないくらいにスタイリッシュだし、何を着ても似合うし……。
(そりゃ少しは口も悪いけど、なんだかんだ言っても仕事はデキるし、さり気なく優しいし)
さっきの海鳴神社でのことだってそうだ。
私を先に歩かせたのも、後ろでまごついているのを知っていたからだ。
それと同じで肩を抱いて歩いてくれたのだって、きっとヒールが細いから心配したのだ。
慣れない靴を履いて、ヨロついていたのを見ていたから……。
「花梨がそんなに気にするならこの部屋で少し練習してみればどうだ。今なら二人だけだし、誰にも聞かれないぞ」
楽しそうに提案してくるけど……
「怒りませんか?」
「誰が」
ジトッと目を向けると唖然とした表情を返された。
社長は少しだけ唇を突き出し、「怒る訳ないだろ」と声を低めて呟く。
「じゃ…じゃあ…」
いや、ちょっと待って。
いくら何でもそんなことーー
「め…滅相もありません。私が社長を名前で呼ぶなんて……」
ドキドキとしてくる鼓動を胸に言い返した。
社長は呆れるように息を吐き出し、「だから上司だと思うな」と付け足した。
(ええ〜っ、それはどうしても無理だって……)
だって、社長はイケメン過ぎるもの。
この田舎にはこんな人いないくらいにスタイリッシュだし、何を着ても似合うし……。
(そりゃ少しは口も悪いけど、なんだかんだ言っても仕事はデキるし、さり気なく優しいし)
さっきの海鳴神社でのことだってそうだ。
私を先に歩かせたのも、後ろでまごついているのを知っていたからだ。
それと同じで肩を抱いて歩いてくれたのだって、きっとヒールが細いから心配したのだ。
慣れない靴を履いて、ヨロついていたのを見ていたから……。
「花梨がそんなに気にするならこの部屋で少し練習してみればどうだ。今なら二人だけだし、誰にも聞かれないぞ」
楽しそうに提案してくるけど……
「怒りませんか?」
「誰が」
ジトッと目を向けると唖然とした表情を返された。
社長は少しだけ唇を突き出し、「怒る訳ないだろ」と声を低めて呟く。
「じゃ…じゃあ…」