狂愛
「君を愛しているよ」
「私もです」
「君が僕に死ねと言えば、僕はその通りにすると思う」
「それは私が困ります」
「どうして?」
「私も同じことをしてしまうからです」
「それじゃ不服?」
「死んだら貴方を抱き締めることができません」
「あぁ、それは盲点だった」
「わかってくれましたか?」
「しかし僕のこの狂おしい程の愛はどう伝えたらいいのか」
「私たちは一心同体。心も体もずっと繋がっていて、貴方のものです。なので貴方の気持ちは分かっています」
「………」
「はい。私も愛しています」
※何も言わなくてもお互いのことは相手より分かります。