狂愛
「このくらいでいいのかな?あとは少し大きいから家に宅配で送るね」
荷物の量の多さに今まで彼と過ごしてきた大きさを痛感する。
「うん。ありがとう。なにからなにまで」
「どういたしまして」
目の前に広がる彼のふにゃりとした笑顔。
これもまた私を安心させる一つだ。
「僕が家まで送るよ」
「いや、大丈夫だよ。タクシー拾うから」
「でもーー」
「いいから。私たちもう彼氏でも彼女でもなんでもないんだよ?」