狂愛
睨むようにして放たれた言葉に息が詰まった。
「なっ、ななななんで知ってんの!!」
「大学のサークルの先輩だろ。お前が好みそうな地味で大人しい奴。確か名前は山本直也……だったかな」
玲音は口元だけ笑って、あたしを挑発するかのように嘲笑う。
ただし目は笑ってないが……。
「どうして……それを」
「あいつがお前に好意を寄せているのが丸わかりだったからな。チェックしておいた」
「……しんじらんない。あんたあたしとサークル違うじゃん。一体どうやって……」
背筋から冷たい汗が伝う。
「……そんなもんどうとでもなんだよ?」