狂愛




睨むようにして放たれた言葉に息が詰まった。





「なっ、ななななんで知ってんの!!」



「大学のサークルの先輩だろ。お前が好みそうな地味で大人しい奴。確か名前は山本直也……だったかな」





玲音は口元だけ笑って、あたしを挑発するかのように嘲笑う。



ただし目は笑ってないが……。





「どうして……それを」



「あいつがお前に好意を寄せているのが丸わかりだったからな。チェックしておいた」



「……しんじらんない。あんたあたしとサークル違うじゃん。一体どうやって……」





背筋から冷たい汗が伝う。





「……そんなもんどうとでもなんだよ?」



< 49 / 68 >

この作品をシェア

pagetop