狂愛
初めて明かされる玲音の気持ち。
いつもだったら笑い飛ばしたりするけど、彼の真剣な顔がそんなことできる雰囲気じゃなくて。
あたしはただ呆然と立ち尽くしていた。
「最初はムカつくからお前のこと気になるんだと思った。俺以外の奴みてるし、しかもそれは絶対に叶わない学校の先生だし」
「…っ」
玲音はそっとあたしの左手を握りしめる。
その手が大切なものを包むように優しくてふり解けなかった。
「そうだと思ってたのにいつの間にかお前らデキてるし。焦ってたらいつの間にかアイツはお前のこと捨ててるし」