狂愛




「俺の人生をここまで狂わせたんだ。責任とって俺のこと好きになれよ」





あぁ、さっき言いかけたのはこのことか……。



妙に納得してしまう自分がいて、それとは反して玲音を完全に信じきれない自分がいた。



だって今まで、玲音と話したことは少なかったし。女関係だらしなかったこと知ってるし。





「……あたしは──」



「ストップ」





彼は空いていた左手であたしの口を軽く押さえた。





「今のお前の答えはわかってる。無理だってんだろ?だから──」



< 59 / 68 >

この作品をシェア

pagetop