××したいくらい、好き。

「………」

かいとくんは、両手に買い物袋を持ちながらそこに立っていて。

じっと私を見たまま、固まってしまった。


…っあああ!!!


固まってしまうほどに似合わなかったんだ~!!

きっと私は神話に出てくるメデューサの生まれ変わりもしくはその血を受け継いだ最後の人間なんだ~!!

うわああん!!


「…い」

「え……?」

「かわいい」


そう言って、幸せそうに笑ったかいとくんの笑顔は。


「……っ」


噴水のように溢れた涙を一瞬で止めてくれた。



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