××したいくらい、好き。
***
「………はあ~…」
上の空で、校内をふらふらと歩いていた。
飲み物がほしかった訳じゃない。
本当に、一人になりたくて、ただぶらぶらと歩いていただけだった。
階段を一段一段、ゆっくりと降りていた時。
「なあなあ暁 海音っているじゃん」
「ああ、あの変な奴な」
「!?」
急に、下の階からかいとくんの名前が聞こえてきて。
私は思わずその場で足を止めた。
「……」
そっと、手すりの間から下を覗くと、数名のガラの悪い男子たちが集っていた。
こ、こわい……!!
その怖い雰囲気に圧倒された私は腰が抜け、その場から動けなくなってしまった。