××したいくらい、好き。
「私、かいとくんのこと……」
気持ちを伝えようとしたとき。
「……!?」
かいとくんの指が、唇に当てられる。
「ねえ絆奈」
「……?」
「殺したいくらい、好き」
黒くて長めの前髪からのぞいた、真っ暗闇に染まった瞳が私を見つめてそう言った。
殺したいくらい……って。
「え、え……え…!?」
つまり…どれくらい!?
「絆奈は?」
「…えっ……」
くいっと、顎を引き寄せられて。
熱を帯びた彼の声に、くらくらして。
―――ああもう。
……もう…。
私は、両腕を彼の首に回して、そのまま唇を重ねた。
「―――…………くらい、好き」