××したいくらい、好き。
***
「海音君は私のものです~(裏声)」
「海音君はわたさないわ~(裏声)」
「やめてよ太一、凛、幸せ死ぬ」
「………」
太一君と橘君が、わざわざ私たちの前まで来て、私の(大げさに盛った)真似をしてくる。
それに対してかいとくんは、満足げに、幸せそうに、机に突っ伏して悶えていた。
「は、恥ずかしい……」
顔を、手で覆い、指の間からちらりとかいとくんを見ると。
かいとくんは、机にほほをつけたまま、私を見つめていた。
「恥ずかしがってる絆奈もかわいい。好きだよ絆奈。好き」
「な…!!」
「ひゅ~!!」
あんなに、目立ちたくないと思っていたのに。
『バカイトの彼女』ということで余計に有名になってしまった。
だけど、そんなことよりも。
「……もう」