××したいくらい、好き。

記念すべき1ページ目。


「え…っと、〇月×日、高橋絆奈ちゃんと運命的な出会い……?」

「うん、今日は僕たちが運命的な出会いを果たした日だよ」

「これって、一年生の時の今日ってことだよね?」


必死に、記憶をさかのぼる絆奈。

君が覚えていなくても、僕がちゃんと、覚えてる。


あの日僕は、太一たちのつまらないボール遊びに付き合わされていた。


で、凛のミスでボールがここまで飛んできて。


それを僕が拾いに来た時。

君が、ここで一人、本を読んでたんだ。


ボールに気づいた君は。


『あ、あの……これ……』


すごく恥ずかしそうに顔を真っ赤に染めて、僕にボールを差し出した。


その時僕は思った。



「砂漠に咲く一輪の百合…!!」




< 172 / 173 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop