××したいくらい、好き。
このどうしようもない緊張に耐えられず、じわじわと涙がたまってきた。
きらい。
こんなひと大嫌い…!!
「え、なになに?」
「!?」
するとかいとくんは立ち上がり、私の方に耳を傾けふむふむと頷いた。
「え!!俺のこと好きなの!? ありがとう絆奈ちゃん♪」
「……っ!?」
かいとくんがぱあっと明るくそう言うものだから。
「誰も言ってね~!!」
「バカイトいい加減にしろ~」
どっと笑いが巻き起こった。
やっぱりこの人は変だ。
なのに、この凍り付いたような空気を一瞬で自分の世界へと変えてしまった。
私…。
……私は。
―――…とんでもない人の隣になってしまったみたいです。